無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 6 (MFブックス)

無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 6 (MFブックス) の詳細

「単行本にしたら嵩張りすぎる」ネット上で、原作が見れるので、原作を見て気に入った、応援したい、書下ろしを読みたい、店舗特典欲しい、と言う方向けの商品だと思います。今回は、web掲載時、話の流れが変わった？と、疑問を持たれたメイド妹の回です、作者自身もこの回から、酷いのは書かないと方向性を決めたと言う意味の事を言っていた曰く付きの回です、デッドエンドの終着点、オルステッドとの出会い、そして作者にとっても一種の基点なので、原作が好きって人はここは重要だと思います。書下ろしはメイド視点の話なので、デッドエンド好きとかオルステッド好きにとっては不満かも知れません。四冊かけて、一つの旅が終わりましたが、全体を見れば、この旅は序章にしか過ぎません、本気で、長い話ですので、この巻に至るまでも、そして、これからも、読む人を選ぶ事柄が結構有ります、この巻では、何故か娘のセックスアピールをして兄に売り込む母親や、自分の将来のセックスアピールをして売り込みする妹が出てきます、キャラに変更は無かったようです。青年期の、ネタバレになるので詳しくは書きませんが、結婚してても二回は本気になります、これは主人公の前世が変態以上に絶対許せないと思う人が居ると思います。単行本で買うと、その地雷にたどり着くまでかなり長いので、矢張り原作を読んで裏切り行為が有っても読み続けると、覚悟を決めてから購入した方が良いです。気長に読める人向けの、晩成型作品と申しましょうか、商業作品のように、序盤から物語にグイグイ引き込んでいく求心力と言うのはあまり感じません、巻き込まれ型で展開するので、核心も何処にあるのか、未だわかりません、ただ、少しずつ物事を積み重ねる事で、物語に重みを持たせ、世界観が出来上がっていきます故に、日常パート等を、悠長な程、かなり細かく書かれています、流れとしては、初めは、異世界転生やヒトカミの干渉等、意味も分からない事柄がご都合主義のように起こり、後にその意味が判明する、と、言うように、物語は流れていきますネタばらしやちりばめられた謎と言うのが結構有ります、説明しすぎなほどじっくり丁寧に書かれる事柄が有るかと思えば、察してくれとばかりに無説明の所が有って、少々バランス悪い所が有ります、原因として、書きたいテーマとシーンと書ききれない設定が多過ぎるのだと思います。この巻は、六巻目ですが、始まりの物語、伏線の話に位置すると思って良いです。商業作品として如何かと言うと、厚めの単行本なのに4冊分デッドエンドの話なので、物語が進んでいない錯覚に陥る等、まだまだ、課題が残っていると思います、実際商業作品としてWeb公開も無くただ出されてたら、長い！分厚い！お高い！話が進まない！の四拍子で、切ってた処か購入してすらいないと思います、欲を言うと、副題・デッドエンド編とか何編が中に入ってるのか分かりやすい状態の文庫で出してほしかったです。あと、Webでは、異世界に行くって言う展開が、今流行りらしく、ランキングの半分以上が異世界に行く話でしめられています、その中でずば抜けて上手いとは今の段階で感じられないです、風呂敷の広げ方はランキングに入ってる作品の中では普通です、なお、累計ランキングは長期連載の長い話ばかりがランキングされて、完成度が高いと思われる短編は殆どランクインできていないのを見ると、長い方が有利らしいのですが、無職の長所として、web上で山場まで来ている事、山場を山場と分かるように書ききれている事、webでまだ連載中なので先の事に成りますが、伏線の回収と風呂敷を畳む能力が垣間見える事、安定感を持って完結出来そうな事、が、挙げられると思います。挿絵について、改めて気になったのですが、どうやら眉毛をかなり細く書く方らしく、アイシャの眉毛が無さすぎて、昔の不良みたいな極細眉毛に成ってます、エリスの半切れ眉もその内無く成るんじゃないかと思います。